ミツバチの種類

ミツバチは、ハチ目ミツバチ科ミツバチ属に分類される昆虫です。日本には「セイヨウミツバチ」「ニホンミツバチ」(トウヨウミツバチの亜種)の2種類が生息しており、どちらも花粉や花の蜜を採集して栄養源としています。

毒性も弱く、基本的には穏やかな性格だとされるミツバチですが、集団攻撃には注意が必要です。ほかのハチ類よりも大規模なコロニーを形成し、巣の危機に際しては一丸となって敵に立ち向かいます。

一方、同じミツバチ科の仲間である「マルハナバチ」のコロニーは小規模です。また、「クマバチ」は群れを作らず単独行動する蜂で、どちらもミツバチよりもさらに攻撃性の低い蜂だといわれています。

セイヨウミツバチ

写真セイヨウミツバチ
体長働き蜂:12mm前後
営巣場所おもに屋根裏、床下、木の洞などの閉鎖空間。軒下や木の枝などの開放的な空間に営巣することもある。

セイヨウミツバチは養蜂のために明治時代にアメリカから輸入された外来種だといわれています。採取できるハチミツの量が多く、飼育しやすい種類です。ただし、セイヨウミツバチは天敵であるスズメバチに対抗する術をもたないため、野生化することはほとんどありません。

ニホンミツバチ

写真ニホンミツバチ
体長働き蜂:13mm前後
営巣場所セイヨウミツバチと同じく、おもに閉鎖的な空間。開放的な空間に営巣することもある。

ニホンミツバチはもともと日本に生息していた在来種です。採密量はセイヨウミツバチの5%程度と少なく、巣箱の環境が気に入らないと逃亡してしまうこともあるため養蜂が難しい種類です。

ニホンミツバチは「熱殺蜂球」という技でスズメバチに対抗することができます。巣に侵入しようとするスズメバチを集団で球状に取り囲み、筋肉の収縮によって温度を上昇させて蒸し殺すのです。この技があることによって、ニホンミツバチは野生下でも生息することができます。

マルハナバチ

写真マルハナバチ
体長21mm~26mm程度
営巣場所ねずみの古巣や樹木の洞などの閉鎖的な空間。

マルハナバチは、ハチ目ミツバチ科マルハナバチ属の昆虫です。ミツバチと同じく花粉や花の蜜を採集します。マルハナバチのコロニーはミツバチほど大きくなく、小規模な集団で生活しています。

まるまるとした大きめの体でブンブンと羽音を立てて飛ぶため恐れられることもありますが、性格は非常におとなしく危険性の低い蜂です。

クマバチ

写真クマバチ
体長23mm程度
営巣場所樹木や木材に穴をあけて住みつく。

クマバチは、ハチ目ミツバチ科クマバチ属の昆虫です。ミツバチやマルハナバチと同様に花粉や花の蜜を栄養源としています。がっしりとした見た目や大きな羽音に反して、とても大人しい性格です。

ミツバチやマルハナバチと違うのは、群れを作らず単独で行動するという点でしょう。集団で襲われる危険もないですし、直接手でつかむなどの攻撃をしないかぎり刺される心配はほとんどありません。

ただし、同じ巣穴に何年も住み続けるという特徴があるため、住みつかれたくない場合には枯れ木や木材を撤去するなどの対策をおこないましょう。

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